情報処理学会誌 特集 · 2026

情報処理学会誌「質的研究」特集

工学の学会誌に、質的研究を届ける

計算機科学全体を束ねる情報処理学会の学会誌『情報処理』で、質的研究法の特集を企画・監修する。VR分野の中だけでなく、より広い工学の読者に「数字では測れない経験を記述する」方法論をどう届けるか、という普及活動の実践です。

日本バーチャルリアリティ学会誌での「VRと質的研究法」特集を経て、次は計算機科学全体を束ねる情報処理学会の学会誌で、質的研究法の特集を企画・監修しています。VR分野の中だけで閉じていた議論を、より広い工学の読者に届けるための普及活動の実践です。

背景

「有意差が出た」という報告は、その先で何が起きているのか——たとえば「私は創造的な人間だ」という物語がどう生まれたのか——までは語りません。量的な指標では捉えきれない一人称の経験を記述する質的研究法は、VR/HCI分野では徐々に広がりつつあるものの、情報処理分野全体で見ればまだ馴染みの薄い方法論です。

特集の狙い

数字で測れるものだけを扱ってきた読者に向けて、質的研究法が何を明らかにできるのか、どのような手続きで妥当性を確保するのかを、具体的な実践例とともに伝えることを目指しています。量的研究と質的研究を対立させるのではなく、補い合う関係として位置づける、これまでの研究活動の延長線上にある企画です。