CHI 2024 · Avatar Robot Cafe
拡張アバター接客 in 分身ロボットカフェ
ロボットと分身、二つのアバターで働くということ
外出が難しい人が、ロボットアバターに加えて、自分らしくデザインした仮想アバターでも接客する。二つのアバターを使い分けることは、その人のアイデンティティにどう作用するのか。7名のパイロットへの縦断インタビューで明らかにしました。
分身ロボットカフェでは、外出困難な人々が既製のロボットアバターを遠隔操作して接客しています。ロボットに加えて、自分らしくデザインした「仮想アバター」を大画面に映して接客に使えるようにしたら、パイロットたちの経験はどう変わるのでしょうか。
背景
メタバースの普及にもかかわらず、障害を持つ人々による仮想アバターや仮想環境の活用を検討した研究はまだ多くありません。量産型のロボットアバターは障害を開示せずに済む一方で、その人らしさを背景化してしまう可能性があります。この研究では、ロボットと仮想アバターを組み合わせたハイブリッドなサイバーフィジカル空間を現場に導入し、その効果を検証しました。
リサーチクエスチョン
既製のロボットアバターと、身体的制約なくデザインできる仮想アバターを併用することは、障害を持つパイロットのアイデンティティにどのような影響を与えるか。
研究の方法
分身ロボットカフェで働く7名の障害当事者パイロットが、大画面に表示される個別デザインの仮想アバターの開発と使用に参加しました。既存の物理ロボットと組み合わせて使用してもらい、複数時点にわたる半構造化インタビューを通じて、心理的な変化を調査しました。
わかったこと
量産型のロボットアバターは、パイロットが望めば障害を開示せずに済む一方で、個人のアイデンティティを背景化させる傾向がありました。対照的に、身体的制約なくデザインされた仮想アバターは、その人らしさを際立たせました。ロボットと仮想アバターの併用は互いを補完し合い、パイロットが自身のアイデンティティを再定義する助けになることが示されました。